中核教員・リーダー教員養成コース
教職経験3年以上の現職教員を対象として、学校において実践をリードし、組織的な取り組みを活性化する中核的役割あるいはリーダー的役割を果たす人材を育成することを目的とします。
上記の目的を達成するために、初任期以降の教員を対象に、授業や生徒指導等において、子どもの実態を見つめ、その実践のあり方について他の教職員とともに探求し続ける中核的教員を育成するカリキュラムと、学校全体を見渡しながら、教職員の実践が組織的力として高まっていくことを促すリーダー教員(管理職を含む。)を育成するカリキュラムを編成し、教職キャリアの経験に柔軟に対応できる教育体制を整備します。
また学校事務職員や教育委員会事務局職員など「教育に関する職」を10年以上経験している職員も対象としています。
なお本コースは、京都教育大学、京都光華女子大学、京都産業大学、同志社女子大学の教育行政、臨床心理、学校経営を専門とする研究者教員及び校長経験のある実務家教員が指導します。
コース必修科目
4科目8単位
- 現代の公教育と人間形成の課題
- 学校臨床とかかわり合うカ
- 省察実践研究Ⅰ
- 省察実践研究Ⅱ
コース選択科目
- 教育政策と教育行政・学校経営の課題
- 学校・教員の裁量権と法的責任
- 学校づくりとリーダーシップ
- 学校組織改善の理論と手法
- 教職員の意識と成長
- カリキュラムマネジメント
- 教職の専門性と倫理
- 学校におけるグループダイナミクス演習
- 危機管理のための事例演習
- 子ども理解と臨床技法
担当教員
- 山本 宗昭 京都市教育委員会
- 角田 豊 京都産業大学
系副主任[ 研究者総覧 | researchmap | ウェブサイト ]
- 藤田 弘之 京都光華女子大学
[ researchmap ]
- 竺沙 知章 京都教育大学
系主任[ 研究者総覧 | researchmap ]
- 水本 德明 同志社女子大学
コース主任[ 研究者総覧 | researchmap ]
担当教員より

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中核教員・リーダー教員
養成コース主任 - 水本 徳明
学校は、これからの社会と人間に関する人々の希望を実現する場です。子ども達はひとり一人が異なる個性を持っており、家庭のありようも様々です。非行、不登校、いじめといった問題行動や、学習支援や対人関係の調整といった発達的な支援を含め、学校や教師が直面する様々な課題があります。こうした課題に向き合う皆さんには、一人ひとりの子ども(家庭)を見立て・かかわる「個の力」、チームとして連携・コーディネイトする「組織力」、それらを総合して学校づくりを推進するリーダーシップを身につけてもらいたいと思います。
本コースでは、現場での実践をどのように省察する(ふり返る)のかを学びながら、細やかに現場で実践知を生み出す、感性としての「学校臨床力」を磨き、リーダーとしての哲学とアイデンティティを構築してもらうよう、院生と教員が協働的な探究に取り組みます。
在学生の声

- 中核教員・リーダー教員
養成コース院生(1年次生)
京都府公立小学校勤務 - 田村 彰造
教師として十数年、目の前で起こる数々の出来事に懸命に向かってきました。その中で、手応えを感じる実践もあれば、後から反省するような実践もたくさん経験してきました。それらの実践は理に適っていたのか、また最新の研究や実践ではどのような対応が望ましいのかといったことに、一年間腰を据えて学べる貴重な機会になると考え、本研究科を志望しました。
これまで自分自身が実践してきたことを省察するとともに、学校教育を多面的、多角的な視点から捉えることで、教育の不易と流行は何かを学びたいです。そして、これからの時代に求められる教育について理論を基に実践する力を付け、学校現場に波及させられるような人材を目指したいと考えています。
修了生の声

- 中核教員・リーダー教員
養成コース修了生
京都市公立中学校勤務 - 白井 純子
大学院では、授業の中で高い専門的知識を得、過去の経験を意味づけしたり、ものの見方や考え方を再構成したりすることができました。知識の獲得と対話や自己省察を繰り返したことで、これまで無自覚だった認識を自覚し、理論と実践を結び付け整理することもできました。知っているつもりになっていること、現場に存在する固定観念や先入観についても再認識し、1年間の学びと気付きを、修了後の教育実践に生かしています。
今後も、自己研鑽をし続けるとともに、学校での諸問題について、“俯瞰的・客観的・主観的”“多面的・多角的”な見方・考え方・捉え方を大事にし、広く深く考え続けたいと思っています。教育の構造と質において、より良い学校づくりを目指し、教育改革、学校運営に取り組んでいきたいと考えています。
