初任期教員養成コース
学部新卒院生を中心に、現職教員については教職経験3年未満の教員を対象として、教職の基礎・基本の定着を図り、それを実践へと結びつける力を養い、その力をもとに初任期教員の実践をリードすることができる人材を育成することを目的とします。この目的を達成するために、子どもの学び、成長に向き合い、その経験の中で、自らの存在、自らの教師としてのあり方を常に省察するとともに、同僚や関係者、子どもとの対話を通じてその実践を推進するという教師像を主体的に確立する基盤を形成することを目指し、省察と対話を重視したカリキュラムを編成し、初任期教員の課題に対応した教育体制を整備します。
本コースは、京都教育大学、京都女子大学、京都橘大学、京都ノートルダム女子大学、同志社大学、佛教大学、龍谷大学の多彩な研究者教員及び教育実践に精通した実務家教員が担当します。
コース必修科目
6科目12単位
- 特別支援教育の理論と実践
- 現代的教育課題の教材化と授業実践
- 学校における心理教育
- 省察実践研究Ⅰ
- 省察実践研究Ⅱ
コース選択科目
- 授業コミュニケーション論
- 授業研究の理論と実践
- 授業力高度化演習
- 学校におけるグループダイナミクス演習Ⅰ・Ⅱ
- 危機管理のための事例演習
- 子ども理解と臨床技法
担当教員
- 青砥 弘幸 佛教大学
[ 研究者総覧 | reseachmap ]
- 芦田 有一 京都府教育委員会
- 安達 知郎 京都教育大学
[ 研究者総覧 | reseachmap ]
- 網谷 綾香 京都ノートルダム女子大学
[ 研究者総覧 | reseachmap ]
- 片山 紀子 京都教育大学
系副主任[ 研究者総覧 | reseachmap ]
- 河村 健太 京都市教育委員会
- 児玉 祥一 京都橘大学
[ 研究者総覧 | reseachmap ]
- 佐伯 卓也 京都教育大学
[ 研究者総覧 ]
- 佐古 清 京都教育大学
[ 研究者総覧 ]
- 谷川 至孝 京都女子大学
[ 研究者総覧 | reseachmap ]
- 徳永 俊太 京都教育大学
コース主任[ 研究者総覧 | reseachmap ]
- 中下 和之 京都府教育委員会
- 新田 浩 京都府教育委員会
- 福嶋 祐貴 京都教育大学
[ 研究者総覧 | reseachmap ]
- 船田 智史 龍谷大学
[ 研究者総覧 | reseachmap ]
- 森口 洋一 同志社大学
[ 研究者総覧 | reseachmap ]
- 山下 和美 京都教育大学
- 吉川 孝 京都教育大学
- 吉田 秀紀 京都市教育委員会
担当教員より
-
初任期教員蓑成コース
コース主任 - 徳永 俊太
「あなたにとって理想の学校とはどのような学校ですか?」と問われたら、どう答えますか。これは、私が2年後期の必修授業で課している課題です。課題に取り組む際には、授業、生徒指導、学校経営の三つの視点を意識し、教員だけではなく社会にいる様々な人たちに伝わるような言葉を選ぶように伝えています。初任期教員養成コースに進まれるみなさんには、この課題にしっかりと答えられる教員になってほしいと願っています。
この課題に答えるためには、教育実践を多角的・多面的に、そして内側・外側から捉え、考え続けることが重要になります。このコースでは、毎週水曜日に実習を行い、木曜日に実習で得た気づきや課題を教員・院生全員で共有・議論することで、みなさんが考え続けられる機会を提供します。講義では、よりよく考えるための知見が提供されます。
在学生の声
-
初任期教員養成コース
院生(2年次生) - 川﨑 智史
大学院での1年間がこんなに早く過ぎ去るとは入学当初には思いもしませんでした。このように感じることができるのも「充実した」院生生活を送れているからではないかと考えます。
第一に、院の講義で学び、それらを踏まえ実習に臨むことにより、理論をより生きたものとして習得することができました。さらには実習で課題に感じたことを院に持ち帰り、省察することにより多様な考えに触れることができ、学びが深まりました。
他方で、私は院生教員連絡協議会という組織に所属しています。これは院生と大学院の教員が大学院のカリキュラムについて双方の意見を踏まえて議論し、改良するような組織です。ここでカリキュラムそのものについて考えることができ、講義とはまた違う側面から学びが深まりました。
-
初任期教員養成コース
院生(1年次生) - 野村 優香
これまで、教育実習や小学校ボランティアなどで様々な児童と関わる機会がありました。授業中の立ち歩きやエスケープなどの行動により、一見すると授業を妨害しているような児童もいました。こうした児童一人ひとりの行動に着目したとき、その行動の背景にはどのような思いがあるのか?ということを考える必要があると感じました。これらの行動に隠された児童の真意を知ることで、適切な支援を見出し、自身の今後の教員生活に活かすことができると考えています。こうした問題に限らず、教育実践上の様々な事象を多角的な視点から考え、同じ経験や志を持った仲間と意見を交わし合える教職大学院は私にとって大変魅力的な環境です。
行動の背景を知ることで、児童が出すサインにいち早く気づき、「児童に寄り添える教員」を目指し、研究や実践に励みたいと思います。